2023年11月3日
大分市で草伏さん、M君、瀬戸さんを偲ぶ薬害エイズの集い
「自分自身をこの一年振り返る日に」
薬害エイズの被害者で原告の草伏村生さん(享年44歳)とM君(享年17歳)が相次いで亡くなられたのは1996年10月。その年、大分市のエイズと人権を考える会やHIV薬害訴訟を支える会・大分などの団体で、送る会を開催。以来、毎年11月3日に偲ぶ薬害エイズの集いを開催し、草伏村生さんやM君、1991年に亡くなった瀬戸さんを偲びながら、彼らが生きていたらどんな取り組みをしているだろうかと想いを馳せながら、薬害根絶への取り組みを続けています。今回は会場とZOOMで70名が参加。
第一部の薬害エイズの集いでは、OBS大分放送が作成した番組「命、私のいのち」の映像が流され、徳田靖之弁護士が当時の活動を振り返りながら「この一年、自分がどう生きてきたか、どう過ごしてきたか」を確認する日となっている、みんなでどう取り組んでいくかを確認する日となっているとお話、現在係争中のHPVワクチン薬害訴訟を全力で支えていきましょうと呼び掛けました。
また、これまでは会場発言で数分程度のお話だったM君のお父様が、初めて壇上に上がり、M君の書いた日記の一文を紹介しながら当時を振り返りました。17歳の短い生涯だったがみなさんに支えられて全うすることが出来たと思うが、普通の子が薬害被害に遭っていることを知って欲しいとお話されました。
壇上でお話しするM君のお父さんとM君のメッセージ
第二部では、HPVワクチン薬害訴訟九州弁護団の久保井摂弁護士が、専門家証人の経緯とこれからについてお話されました。専門家証人では実際に何十人という副反応被害者の治療にあたっている医師らが、HPVワクチンによる新しい副反応であること、びまん性脳障害と呼ばれるような症状が複層的に起こっていることを証言されたことを紹介。証言に立った医師からは、心因性や因果関係が立証されていないという主張から治療機会を奪われ、人生が奪われている、裁判によって被害を止めて欲しいなど証言されていることを紹介。来年1月から始まる原告本人尋問の全国トップバッターとなる九州訴訟原告の梅本美有さんが「裁判でほんとうのことを伝えていきたい。草伏さんやM君らの薬害根絶の想いを私たちHPVワクチン薬害訴訟で終わりにしたい。」と支援を呼び掛けました。(清國寿朗)
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